アニメについて、思った事を書く 140130

折角アニメ見てるんで、思った事を書いてみる。

ゆゆゆゆゆゆゆ  ネタバレ

影響受けていようが、似ていようが、真似であろうが全く問題はない。それを超えるオリジナリティが何処かにあればだが。

 

作者の主張がダダ漏れしている。ダダ漏れでもいいのだが、演出やストリーへの組み込み方が荒すぎて、現実に引き戻し、感情移入を妨げるだけになっているような。

音楽もそうで、あまりに説明的過ぎる。黒澤明程にする必要はないし、アニメには分かり易も重要だと思う、だけどもう少し抑制が欲しかった。声を失った樹の姉、風が号泣するシーンは笑ってしまう。扇情的な曲で、私でも何処で泣けばいいか分かりました。歌を歌う事が好きなが、ピンポイントで声を失うってどれだけの確立なのだろうか。大赦の悪ノリとしか考えられん。もしかして、大赦側の論理でしか語られないバーテックスも・・・・。

一つ前で書いた「大図書館の羊飼い」が、近くの仲間から人々の幸せに指向が移っていくのに対し、こちらは世界(ではなく、たぶん国)から近くの仲間の為に戦うという話に移っていく。ある意味リアル。樹海における現実界への影響もTVとかに少し映る程度でミニマム感を増す。

東郷の、キャラのブレ。最初は恐怖で中々変身できない。最後は、楽しい思い出が消えたり、友人が苦しい思いをしたりするくらいなら世界を壊すという選択をする。これも恐怖心が強い人の精神状態として理解できる。ハッキリしないと耐えられない、二項対立しか許せないといった人。極論に走りがち。ところが、勇者システムについて調べる場面が乖離する。これだけ恐怖心の強い人が、確認の為に痛みの強そうな飛び降り、ハラキリwなんかを選択するのだろうか。段階的に試していく所を描くか、恐る恐るにするべき、勇ましく思い切りがよすぎて違和感。

しかも自害wって、普通の女子高生が使う言葉かなあ、軍歌歌ったり。父親が軍関係者とか、小さい頃から病弱で虐められてたとか、って描写があればそれなりに納得出来ない事もないのだが。それでもできないけど。ギャグだとしても、分かりずらい。

主人公格で車椅子ってのはいい。そういったマイノリティを出す試みはどんどんやって欲しい。それに対して「甘ブリ」は・・・AV出演者が出てきた時、さすが京アニ、先進的!と思ったのだがアニマルビデオって残念だ。

 導入部の上手さはピカ一。平凡な学校の生活風景を重ねていって、ああ人を助ける部活動とかよくあるヤツね。女子中学生達の日常生活を描いてくパターンかあ。と、思わせた所からの時間停止、すぐに異世界に飛ばない所がいい。日常の風景の中でのちょっとした違和感の方が、全く違う世界に飛ばされるよりも怖さを感じさせられる。事情が分からない主人公達の不安な様子と風の事情分かってるけど並々ならぬ事が起こったという感じ。異世界に飛んでからも直ぐに合流せず不安感が継続される。主人公と共に視聴者を宙吊りにして徐々に分からせていく所がワクワクさせられた。

 

そして、最後に謎が残る。バーテックスはいるのにお役目が終わったのは何故なのか?供物として取られた体の機能が戻って来るのは何故なのか?精霊が増える設定はいるのか?樹役声優のギャラはどうなっているのか?まったく、この世界のエントロピーはわけがわからないよ。